こんにちは。心理カウンセラーの平野和喜です。
自信が持てない、人前で喋るのが苦手、毎日ビクビク暮らしている。
そんな自分を変えたくて色々調べていると必ずと言っていいほど「自己肯定感」という言葉にたどり着きます。
ではどうすれば「自己肯定感」を高めることができるのか。
ネットで調べてみると色んな情報が入ってきます。
しかし、自己肯定感を高めるために行っていることが結果的に自己肯定感を下げていることがほとんどなのです。今日はその中でも2つの大きな間違いについて解説していきます。
自己肯定感を高めたい人がやっている2つの大きな間違い
「自己肯定感を高めるための方法」
と検索すると沢山のアプローチの仕方が出てきます。その中でも特に多いのが
・他人と比べることをやめる
・自分自身に自信をもつ
という2つのキーワードです。しかしこの考え方は危険です。自己肯定感が低い人が行うと結果的に自己肯定感を下げてしまう可能性が高いです。
それでは一つ一つ解説していきます。
”他人と比べることをやめる”が間違いな理由
街中でスーツをビシッと決めて颯爽と歩くビジネスマンを見て
「ああ、俺もああいう風になりたい格好いいな」
「どうして俺はこんな仕事しているんだろう」
場面は違えど誰しもこういう思いを持ったことがあるはずです。隣の芝生は青いといいますが他人を見て羨ましいと思う感情は人間が本来持っている感情です。
この感情をやめろと言われても、無理です。断言できます。絶対に無理です。
そして他人と比べることをやめようとすることには大きな問題があります。
他人とくらべてしまう自分に、また自信を無くす。
「今日からもう他人と比べることはしない!」
と張り切って外にでて仕事に向かう途中、見知らぬ外国人に道を聞かれました。英語なんてわからず身振り手振りで説明していると、近くから自分より若い青年がやってきて流暢な英語で外国人と会話し始めました。
「助けてくれてありがとうございます」
なんて口には出してみたけれど心の中では
「自分より若い人のに凄いな、羨ましい」
「相変わらず俺はなんにもできない人間だ」
と無意識で比較してしまいました。
他人と比較していることに気づいたあなたは「また他人とくらべてしまった…」と自信を無くしてしまいます。これでは自分を傷つけ自己肯定感が下がる一方です。ではどうすればよいのか。
他人とくらべてもいい。ただ、自分を下げることをやめよう
他人と比べてもいいのです。我々日本人は子供の頃から学力やらスポーツやらで順位や点数を付けられ、だれだれに負けた。だれだれに勝った。と比較されて成長してきています。
そんなあなたが大人になって他人と比べることはやるなんて無謀です。
ただひとつ、他人と比べるときに自分を下げることだけはやめればいいのです。
先ほどの例にあげると
「自分より若い人のに凄いな、羨ましい」
「相変わらず俺はなんにもできない人間だ」
と比較して自分を下げるのではなく
「自分より若い人のに凄いな、羨ましい」
「でも自分はこの青年が経験していないこともたくさん経験している」
「自分も凄いところは沢山ある」
と自分を肯定してあげるのです。これにより、他人と比べてもいいという心のゆとりと自分にも沢山良いところがあるという自信が持てます。
”自分自身に自信をもつ”が間違いな理由
メンタルの病気は自信の無さからきているとよく言われます。自信を持つこと自体は素晴らしいことです。しかし自己肯定感が低い人が自信をつけようとするのは危険です。
それはなぜか解説していきます。
理想の自分と現実の自分のギャップに苦しむ
実は自己肯定感の低い人の中には自分自身を過大評価している方が多いことが分かっています。
あんな仕事は私にもできる。
俺だってこれから年収1000万円稼ぐ男になるんだ。
などと自分を過大評価し、現実を見ては落ち込む。そんなことしていませんか?
理想の自分に自信を持ちすぎて、現実の自分を見て自信を無くす。
このカラクリに気づいた時、初めて自己肯定感が芽生えます。
理想の自分なんて捨てて、今のなんにも出来ない自分を愛することができれば自信はあとからついてきます。
ドーナツの穴は存在か空白か
人は自信を持とうとしたときに、自分の至らない点や短所を直そうとします。
例えば人と会話が続かないという人に限って自己啓発本を読んだり、自分から積極的に声をかけるようにする。終いにはそんな自分を変えたくて営業に転職し失敗する。
そんな人を何人も見てきました。
目標や向上心が高いことは良いことですが自己肯定感が低い人がそのような行動を起こすと、決まってメンタルの病気を引き起こします。無理して頑張っても出来ない自分に気づきまた落ち込んでしまうからです。
そんな人には私はこう問います。
「ドーナツの穴は存在かそれとも空白か」
美味しそうなドーナツを想像してください。
丸いドーナツには穴がありますよね。
あの穴は存在しているのか、それともただの空白なのでしょうか。
あなたはどう思いますか?
あの穴があるからこそドーナツが美味しそうに見えるのではないでしょうか。
それは人も同じです。
あなたの穴(欠点)はただの空白なんかではありません。あなた自身に存在する穴はあなたにしかない魅力(個性)なのです。
自信を持とうと頑張らなくてもう大丈夫です。今の自分を愛してください。
最後に自己肯定感が低いあなたへ
自己肯定感を高めるのに一番簡単な方法はいまの自分を認めることです。
年収が低い自分
友第が少ない自分
顔がかっこよくない(かわいくない)自分
あなたは今までそんな自分を否定し傷つけてきたのではないですか?
人には運命というものが一人一人にあります。あなたのその運命をまずは受け入れること。
あなたがその運命を受け入れることができたとき、人生は今よりもっと楽しくなります。
大丈夫。あなたは今のままで素晴らしい存在です。
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