2025年10月11日、東京ドームで行われたクライマックスシリーズ第1戦（巨人 vs 阪神）。
この試合で、巨人・山崎伊織投手に下された**“ボーク判定”**が、ファン・選手・関係者の間で波紋を広げています。
そして、試合後にコメントした杉内俊哉投手チーフコーチの発言が、さらに火に油を注ぐことになりました。
「正直、何がボークかわからなかった」
試合後、この一言がスポーツニュースを席巻。SNSでも「#ボークって何？」「#審判説明して」がトレンド入りするほどの騒動となっています。
【不可解】山崎伊織に“初のボーク判定” シーズン中は一度もなし
問題のシーンは、3回1死一塁の場面。
山崎伊織が一塁へ牽制を入れた瞬間、塁審が**「ボーク！」**と両腕を広げました。
観客席にはどよめきが走り、マウンド上の山崎は一瞬「え？」という表情を浮かべ、キャッチャーの大城卓三も首をかしげる。
ベンチの原監督（または阿部監督）も表情を硬くし、球場全体が**「何が起きたのか分からない」**空気に包まれました。
驚くべきことに、山崎投手は今季公式戦で一度もボークを取られていません。
まさに**“初体験のボーク”**が、よりによってポストシーズンの大一番で宣告されたのです。
【杉内俊哉コーチの怒り】「一発ボークはちょっと厳しい」
試合後、取材に応じた杉内俊哉投手チーフコーチは、明らかに納得がいかない様子でした。
「伊織がボークを取られるのはシーズン中も一回もなかった。あれを一発でボークと言われるのはちょっと厳しい」
「一発ボークなんで、もう一回映像を見ながら確認したい。あそこで取るということは、どの審判が見てもボークと思うんでしょうけど、ちょっとわからないですね」
“何がボークかわからない”
——この発言は、判定基準の不透明さと、ポストシーズン特有の緊張感を象徴しているようでした。
SNS上では、
「あれでボークは可哀想すぎる」
「完全に流れが止まった」
「審判が目立ちたかっただけでは？」
など、巨人ファンを中心に批判が殺到。
一方で、阪神ファンからは
「あれは微妙だけどルール上はボーク」
という冷静な意見もあり、真っ二つに割れています。
【専門家の見解】「右膝の動きが“投球開始”と見なされた可能性」
元NPB審判員・坂井遼太郎氏によると、この判定にはルール上の根拠があるといいます。
「野球規則6.02(a)(1)では、“投球動作を途中で変更した場合”はボークと定められています。
山崎投手はセットポジションで静止した後、右膝を軽く曲げてから牽制動作に入った。
この膝の曲げ動作を“投球動作の開始”と判断した可能性が高いです」
つまり、山崎投手の動作が**「投げると見せかけて牽制に切り替えた」**とみなされたわけです。
しかし——実際の映像を見た多くのファンの感想は違いました。
「膝なんてほとんど動いてない」
「あれが投球動作なら、ほとんどの投手がボークになる」
こうした声が相次ぎ、**“ルールの解釈のズレ”**が議論を呼んでいます。
【ボークの定義とは？】プロでも曖昧な「線引き」
そもそもボークとは、「投手が投球動作を途中で変更した場合」「打者・走者を欺く動作をした場合」に適用されます。
しかし——その判断基準は極めて曖昧です。
- 審判の角度によって見え方が違う
- 動作の“意図”を読み取る必要がある
- 「膝を曲げた」「上体をひねった」など、微妙な動きでも取られる可能性がある
坂井氏はこう指摘します。
「ボークの判定は、審判の“経験と直感”に依存する部分が大きい。だから選手やファンから見ると“なぜ今それを取るの？”という違和感が生まれるんです。」
つまり、今回のような**「映像ではわからない微差」**が、審判の判断で試合を左右することもあるのです。
【影響】“幻のボーク”が試合の流れを変えた？
3回1死一塁でのボーク判定により、ランナーは自動的に二塁へ進塁。
本来であればツーアウト一塁からの守備隊形が、一死二塁という得点圏のピンチに。
結果的にこの回は失点につながらなかったものの、巨人ベンチは明らかに動揺。
以降、山崎投手のテンポもわずかに乱れ、試合後には「リズムを崩された」との声も。
「あの1球で雰囲気が変わった」
「ジャイアンツの流れが完全に切られた」
現地のファンからも、そんなコメントが飛び交いました。
【ネットの反応まとめ】
- 「あれをボークと言うなら全投手に注意必要」
- 「審判団の説明をしっかり出してほしい」
- 「山崎の表情がすべてを物語っていた」
- 「杉内の“何がボークかわからない”は全ファンの総意」
- 「日本シリーズ前に審判の精度を上げてくれ」
一方で、審判擁護派からはこんな意見も。
- 「確かに右膝が先に動いてた。教科書的にはボーク」
- 「ルールを知っていれば仕方ない判定」
賛否両論の中、プロ野球ファンの間では「これを機にボーク基準を再検討すべき」との声も高まっています。
【まとめ】“ボーク問題”が映すプロ野球の課題
今回の判定を通して浮かび上がったのは、単なる一つのプレーではなく——
「ルールの運用」と「ファンの納得感」のズレ。
杉内コーチの言葉に象徴されるように、**“何がボークかわからない”**という混乱は、プロの現場でも起こりうるのです。
今後、NPBがどのようにこの問題を説明し、再発を防ぐかが注目されます。
そして、もし日本シリーズでも同様の判定が出たら——それこそ、また球界全体を揺るがす“珍事”になるかもしれません。
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